江戸時代初期からこの地に鎮座する東京四谷総鎮守。日本神話のヒーロー、スサノオノミコトを祀る神社です。


この神社は、須賀大神こと「須佐之男命(スサノオノミコト)」と、稲荷大神こと「宇迦能御魂神(ウカノミタマノミコト)」の二柱を主祭神とし、厄除けや開運、商売繁盛など様々なご利益があることで知られています。都内の神社では数少ない荘厳華麗な建築物であり、高台にあるため車の騒音などもあまり届かない、静けさがたゆたう神社です。
社殿に飾られている「三十六歌仙絵」は、新宿区の指定有形文化財(絵画)に指定されています。三十六歌仙とは、平安時代中期の公卿・藤原公任(966~1041)が、過去および同時代の優れた歌人36人を選定したもので、1人1枚の絵が縦55cm、横37cmの絹地に描かれ、天保7年(1836年)に完成・奉納されました。お越しの際は、是非ご一覧を!

「厄祓い」とは?須賀神社で厄祓いの儀式に密着!
今回、同じ会社の仲間が厄祓いと方位除けに須賀神社へ行くというので、彼らにくっついて、須賀神社のお祓いの様子を見に行ってきました。
「厄祓い」とは、生活において何らかの災厄が多く降りかかりやすい年齢(厄年)に行うお祓いの事で、一般に数え年(生まれた年を1歳とし、元旦が来る度に1歳を加えて数える方式)で男性は25歳、42歳、61歳、女性は19歳、33歳、37歳とされています。
特に男性の42歳と女性の33歳は「大厄」と言い、その前後の年齢も「前厄」、「後厄」とされて最も忌むべき年齢と言われています。
そして「方位除け」とは、易学・陰陽五行説・暦学などが融合した吉凶の見方で、それぞれの人が持っている年齢ごとの「星回り」の事を言います。それぞれの年齢で凶の方位、特に悪い八方ふさがりの方位などがあり、さまざまな災渦が起こり易いと言われています。
須賀神社の2017年「厄年一覧」・「方位除け年まわり表」はこちら!
その年齢になると、人々は災厄を取り払うために厄祓いをしてもらおうと、神社やお寺を訪れます。
でも、この「厄年」についての考え方は、日本固有のものではなく、厄年の年齢や厄祓いの方法は異なるものの、海外にも似たような「運気が良くない」とされる年齢はあるんだそう。興味深いですね。
こちら、須賀神社では、まず祈願料を納めると、「三十六歌仙」が上から見守る中、お祓いの儀式を執り行ってくれます。
まずは神主さんが太鼓を厳かに打ち鳴らし、儀式がスタート。
そして、神主さんが神座の前で祈祷します。
神主さんは金色の大幣(おおぬさ)に祈りを捧げ、お祓いをしてもらう人の頭の上でそれを降って、お祓いをします。


そして、神座の前に戻った神主さんが、お祓いをする人たちの名前と住所を読み上げながら、お祓いの祝詞(のりと)を奏上します。
そして最後に、お祓いをしてもらった人たちが神座へ玉串を捧げ、災厄が起こらないよう、祈願します。

そして、終了の合図として最後に神主さんが太鼓を叩き、儀式が無事に終わりました!お祓いしてもらった皆さんは、何だか清々しい、ホッとした気分になったそうです。
須賀神社の境内をゆっくり見てみよう!
「君の名は」に登場した階段ばかりフィーチャーされがちですが、この神社はこじんまりした境内ながら、高台にあるせいか、どことなく心が落ち着く静けさがあります。
そして天照大神(アマテラスノオオミカミ)の弟であり、暴れん坊な性格ながら、出雲の国でヤマタノオロチを退治した英雄でもあるスサノオノミコトが祀られている神社なんて、カッコいいですよね!
境内には福々しい御顔の大黒様や、稲荷神社などがあり、社殿内に飾られている三十六歌仙絵のレプリカも飾られていので、1枚づつ間近で眺める事もできますよ。



都会の真ん中に静かに建つこの神社、一度訪れてみてくださいね!