ふうせんバレーで繋がる風船の可能性

『Esmile Trading Co.,Ltd.(Thailand)』取締役
『一般社団法人ふうせん遊び協会』代表理事
『配財プロジェクト』理事
現在、日本で販売されている風船の大半は東南アジアで生産されており、日本には風船工場が2つしか残っていません。その中でも唯一手作りにこだわり生産を続けている『マルサ斉藤ゴム』では、60年以上変わらない製造方法で風船を作り続けています。
斉藤さんに手作り風船の秘密と、どのような工程で新しい製品が生まれているかお話を伺いました。
斉藤さん: 「少子高齢化が進み、子どもの人口が減る中で製品としての風船の可能性を模索していました。そんな時に、北九州発祥のふうせんバレーに出会い、老若男女が3世代に渡り、風船で遊んでいる様子を目の当たりにしました。更に身体の不自由な方も加わってバレーを楽しみ、風船を介して笑顔が生まれている光景を見た時に、風船の更なる可能性を感じました。風船は子どもの為の道具ではなく、風船を使う事でどの年代でも笑顔になれる夢のような製品なのです。風船だから膨らませなくてはいけない、丸くならなければいけないという概念を超えた時に、新しい製品のアイディアが生まれました。」

手作り風船の良さが活きる!マルサバルーンシリーズ
その後『マルサ斉藤ゴム』では、蔵前にあるアッシュコンセプト株式会社と共に新商品開発を行ない、様々な風船を開発しました。
株式会社アッシュコンセプト
指にはめるだけで遊べる指人形のマンマルパペットや、膨らませると動物の形になるマンマルピィーやマンマルディーなど遊び心満点の風船は、海外の展示会でも大好評なのだとか。

膨らみを加減すればあなた好みのバレリーナになるマンマルビィーや、カラフルでアーティスティックなドリッピングバルーンなど、女心をくすぐる可愛らしい風船も。

他にも、1つの風船で2色の色が楽しめるツートンバルーンや、膨らませると色が変わる不思議な風船ヘンシンバルーンなど、大人も感動するデザイン性の高い風船のラインナップも魅力的です。

マルサバルーンのネットからのお買い求めはこちらのリンクから
【一部取扱店(東京)】
●Tokyo’s Tokyo 羽田
●Daily russet表参道
●BIRTHDAY BAR 新宿ミロード店
●文房具カフェ(渋谷)
●日本百貨店おかちまち
●伊勢丹新宿本店
●産業観光プラザすみだまち処(ソラマチ)
●HATCH EKIMISE
※その他日本全国の様々なセレクトショップで販売中!店舗情報は下記電話番号までお問合せください。
墨田区から世界へ!マルサ斉藤ゴムの新たな挑戦
『マルサ斉藤ゴム』はタイにも事業所を持ち、世界展開を進めています。

台湾のデザイナーと共同開発して生まれた製品を、日本で製造するという新たな試みにも挑戦。風船の職人ではない彼らの斬新な発想は、風船の新たなデザインとして取り入れられ製品化されました。それらの商品は台湾の展示会でも発表され、多くの方々の記憶に残る製品として受け入れられました。

また、『マルサ斉藤ゴム』ではフィリピンからのインターン生の受け入れを行ないました。グローバル化が進む世界の動向に合わせ、日本で働く社員と共に海外からのインターン受け入れを行なう事で、相互に刺激を受け、日本の製品を世界に届ける仕組み作りを目指しています。今回できた繋がりから、フィリピンでの会社設立も実現するそうです。
ジョシュア:「マルサ斉藤ゴムでインターンを受け入れてくださったおかげで、日本の文化や人々の生活を体感し、日本人が仕事に対して真面目に取り組む姿勢に感銘を受けました。そして今回の体験を通して、一生懸命物事に向き合うという事を学びました。日本の製品の品質や素晴らしさと共に、日本人が持つ製品への想いをフィリピンの人々に伝えられるように頑張りたいです。」

斉藤さん: 「風船は人を幸せにできる夢のような製品です。その遊び方と使うシーンを広げ、世界中に日本の技術の詰まった工場を作り、日本の製品やサービスを世界に届けたいと考えています。」
日本の中小企業がもつ不景気による影響や、人材不足などの課題に真摯に向き合い、新たな視点で風船の可能性を広げている『マルサ斉藤ゴム』。ものづくりは、モノの品質を高めるだけではなく、時代の流れと共に移り変わるニーズを受け取り、魅せ方を工夫し、モノの新たな価値を見出す時期にきています。「手作り風船の良さは、商品発注の数が少なくても作る事ができて、他にはない形ができること。」であると斉藤さん。
手作り風船がどのような工程で生まれ、どんな想いで作り続けられているのかを探る工場見学の模様は、こちらの記事をチェック!
日本で唯一残る『マルサ斉藤ゴム手作り風船工場』の秘密を探る!