【CONTENTS】
昼夜問わず、参拝客が絶えないお寺
苔に覆われた3体の仏像、これは誰?
苔びっしりの秘密!どうしてこんな姿になったの?
水掛不動さんだけじゃない、大阪人に愛される2人の神様
昔ながらの大阪風情が残る横町を散策!
昼夜問わず、参拝客が絶えないお寺
法善寺は、大阪難波・ミナミの繁華街にあります。周辺のネオンや看板の立ち並ぶ街路の中で、昔ながらの風情のある景観を残すこの寺院は、地元の人たちや周辺で商売をしている人など、ひっきりなしに人が訪れ、にぎわいを見せています。
戎橋筋から少し入ったところに、赤い提灯の絵に「法善寺」と書かれた門があり、その門の左手には、西向不動明王の石碑が見えます。これが、法善寺の入口です。
さっそく、境内に入ってみましょう
苔に覆われた3体の仏像、これは誰?
門を入って進むとすぐに、不動明王が祭られているお堂が見えてきます。不動明王は災害悪毒を除き、煩悩(ぼんのう)を断ち切ってくれる神様で、炎を背景にして、手には剣を持ち、忿怒の顔をしています。
さっそく不動明王を拝もうとお堂の中に入ると、一面が苔に覆われた仏像がいました。苔に覆われていても、なんとなく、手に剣を持っているのと、背景の炎で不動明王だということがわかります。
不動明王の左右に立つ、同じように苔に覆われた仏像は、矜羯羅童子(こんがらどうじ)と制多迦童子(せいたかどうじ)という不動明王の眷属だそうです。
なぜ、法善寺の不動明王は苔に覆われるようになったのでしょうか?

苔びっしりの秘密!どうしてこんな姿になったの?
昔、人生に思い悩んだ女性が法善寺を訪れ、不動明王にすがる気持ちで、水をかけ、
自分の願いをかなえてくれるようにお祈りをしました。それがきっかけで、参拝者が水をかけて拝むようになり、長い年月を経て、次第に不動明王を苔が覆うようになったようです。
水掛不動さんの前には、お水の入った石の器と柄杓があるので、お祈りをする前にお水をかけて拝みます。水掛不動さんは、何でもお願いごとの手助け・後押しをしてくれるといわれています。縁結びや恋愛成就、商売繁盛、そして「水を掛ける」ことから特に水商売の繁栄が叶うと信仰されています。


水掛不動さんだけじゃない、大阪人に愛される2人の神様
水掛不動さんのお堂の左手には、金比羅天王とお初大神が祭られています。金比羅天王は、海や船の神様といわれ、安全な航海・大漁のご利益があるとされています。
お初大神には、日本最大稲荷の一つ、岡山県の最上稲荷が祭られています。商売繁盛や家内安全など、その人に応じたお願いを叶えてくれるといいます。

金比羅天王のお堂の上を見ると、たくさんの会社やお店の屋号が書かれた提灯がぶら下がっていました。周囲の飲食店やお店の人たちが奉納したものだといいます。
水掛不動さんが苔だらけになるほど、参拝者が絶えないように、地元の人たちに愛されているお寺だということが伝わってきました。
昔ながらの大阪風情が残る横町を散策!
法善寺に行ったら、ぜひ、周辺界隈も散策してみてください。お寺の周りの景観や路地は、レトロで大阪特有の雰囲気があります。また、法善寺は、昼に訪れても風情がありますが、夜に訪れると提灯に明かりが灯り、幻想的な顔を見せてくれます。なんと法善寺は24時間拝観自由です。お買い物やお食事のついでに、昼も夜も立ち寄りたい大阪・ミナミのお寺、法善寺。他のお寺では見ることのできない、もふもふの苔の不動明王は一見の価値大です!この不動明王、こう見えても火災でも焼け残った強運の持ち主。
法善寺スタイルで是非お水を掛けて、お参りしてください。
グリコの看板で有名な道頓堀へも、歩いていける距離にありますよ!
Map
1-2-16, Namba, Chuo Ward, Osaka, Osaka Prefecture