【CONTENTS】
言霊って何?
ものをはっきりと言わない日本の文化
縁起の悪い言葉を言い換えて使う
言霊を実際につかってみよう!
言霊って何?
日本では古来から、言葉には不思議な霊力が宿り、口にしたとおりの結果を現実化する力があると信じられてきました。いい言葉を使えば、いい出来事がおこり、悪い言葉を使えば、悪い出来事がおこります。日本人にとって言葉は出来事と同じ意味を持ちます。言葉にしてはっきりと自分の意思や考えを述べることを”言挙”といいます。
言葉はそのままに現実化する霊力から、むやみに口にする言挙は慎まれました。言葉をはっするときの心の持ち方も重要とされ、慢心や悪意があれば、その言葉の霊力は言葉を発した本人に災いをもたらすと考えられました。
ものをはっきりと言わない日本の文化
日本人には、”それとなく察する”という言語ではっきりと伝えるのではなく、相手の動作や言い回しから意図を読み取るコミュニケーションがあります。
それに対して欧米などは、言葉ではっきりと伝える言語依存型のコミュニケーションです。
島国の日本では、異民族と異なる価値観が混在する他国に比べ、価値観や外観、言語など共有するものがお互いに多く、”いわなくてもわかる”のであり、一言一言の言霊を大切にするからむやみに口しない、日本人特有の伝達方法ともいえます。
縁起の悪い言葉を言い換えて使う
日本では、言葉が現実化することを恐れ、縁起の悪いことはいわないようにします。
例えば、受験のシーズン。落ちる•すべる•転ぶなどの言葉は、受験に合格しないことを想起させるので実際に使うような場面が生活上でおこっても使わないように心がけます。
また、悪い言葉や出来事は、言い方を変えることでその力を良い方へ変換できると信じられてきました。
披露宴や宴会が終わり、会場をでて帰宅することを”お開きにする”といいます。本来なら”閉じる””終わる”という言い回しになりますが、お祝いなど楽しい席なので、あえて”開く”という言葉におきかえるのです。
言霊を実際につかってみよう!
日本のいい言霊を持つ言葉にはどんな言葉があるでしょうか?
●ありがとう
感謝の気持ちを伝える力をもつ言霊です。誰かにお世話になってお礼をいいたい時につかいます。お互いに温かい気持ちになれますね。
●うれしい
満足な状態で、良いことがおき、愉快で楽しい気持ちを表します。また、誰かから受けた行為に対しての感謝の気持ちを表すときにもつかいます。
●大丈夫
心配なく、安心できる様子を表します。何か不安なことが起こりそうなことがある時につかいます。不安な気持ちが和らぎます。
古代から、言霊の霊力により幸せになる国、日本。あなたも言霊の力をつかってみてください!