
鎌倉・亀時間‘人間らしい豊かな時間を’
こんにちは!
今回ご紹介するのは東京都内からも1時間ほどというアクセスのしやすさと、お寺や観光街に加え、海も近くゆったりとした空気感が味わえることで人気の鎌倉。
そんな鎌倉の中でも海沿いの静かな場所。山と海に囲まれ、昔ながらの風景が残る‘‘材木座’’というエリアにあるゲストハウス「亀時間」にお邪魔してきました!
閑静な住宅街に囲まれており、鎌倉のゆったりとした穏やかな時間を味わえます。

人間らしい時間の流れを取り戻す場所 ❝亀時間❞
そもそも亀時間という名前の由来、気になりませんか?
実はこの名はあの有名なミヒャエル・エンデの童話。時間泥棒に盗まれた時間を取り戻す女の子の物語「モモ」に登場するカメの「カシオペイア」をモチーフにしてつけられたそうなのです。
オーナーの櫻井さんは国内海外問わず、様々な旅の経験をお持ちの方。
そんな数多くの土地を旅する中で、ゆっくりと流れる時間の中にこそ豊かなコミュニケーションが生まれ、人間本来のあるべき生き方があるのだと感じたのだそう。
忙しい日常ばかりが溢れている日本でもそのような時間を過ごせる空間を作りたいという思いを持って、共に立ち上げた仲間と一緒に名付けた名前なのです。


肩書も、人種も関係なく世界中の人々と出会える場を
実は、櫻井さんは初めからゲストハウスを経営することを考えていた訳ではなかったのだそうです。
アジア、アフリカでのバックパッカーの旅に加え、海外の菜食カフェで働くなど様々な人種の方と触れ合う機会を重ねる中で感じた世界の多様性と可能性。それら、自分の今までの旅での経験を生かした仕事を地元で始めたいと考えた時、ゲストハウスを作れば旅の楽しみを自身も得られると同時に、そこに世界から人々が集い、コミュニケーションを取ることで生まれる楽しく自由な空間を創りだすことが出来るのではないか?
そのようなひらめきをきっかけにゲストハウスを作るに至ったそう。
実際に、宿泊者の半分はヨーロッパからアジアなど、様々な国籍の方なのだとか!本当に世界中から様々な人が集まる楽しい場所です。
そして亀時間ではゲストハウスだけではなく、週末は体に良い食材を使用したカフェやバーを開いたり、様々なイベントも行っています!
理由をお尋ねしたところ、カフェとバーでは、地元の人々との繋がりも大切に出来ますし、イベントでは自身が考える様々な価値観を‘‘楽しい’’体験を通して伝えていきたいのです、と櫻井さんは語ってくださいました。



人々の協力と共に作り上げられた築88年のゲストハウス
なぜ古民家を使用したのか?
それは、今では貴重になってきた古民家でゲストハウスをすることによって、古くからの景観を守り持続可能な街づくりに繋がるのではないかという考えから。この古民家が生まれたのは関東大震災後のこと。当時使える最高級の木材を使用し、宮大工さんが1年半かけて建設したのだとか!
そんな大仕事のお礼にと宮大工さんが作られた立派な神棚もあります。素敵な歴史を持つ古民家です。

家主の方とは、8ヶ月に渡りやっと交渉成立。この建物を大事にしたいという共通の気持ちがあったから改装プランを理解してもらえたのだと思うと櫻井さんは仰っていました。
交渉成立からは、様々な方々の協力と共に約3ヶ月でゲストハウスの形に!
建物の形状は当時の良さを生かすためそのままだそう。
櫻井さんは、この建物のリノベーション作業を通して人々のエネルギーが建物を蘇らせる過程を実体験。人がいて初めてその建物が生きるのだなと理解したのだそうです。一からご自身で作り上げたからこそ得られる素敵な感覚です!





亀時間に人が集まる大きな理由の一つでもあるオーナーの櫻井さんの人柄やお話しの楽しさ。それに加え、暖かいスタッフの方や世界中から集まるゲストの方々によって、肩書き・人種も関係なく人々が触れ合える豊かな時間がここにはありました。
鎌倉での散策後に亀時間で過ごす一夜。忙しい日常から離れ、何をするでもなくとても幸せな気持ちになれる空間、亀時間。
皆様もぜひ一度、普段着の鎌倉の心地良さを味わいに亀時間に足を運んでみてはいかがでしょうか?
【writer Takayuki Minakuchi from COMINCA TIMES】
この記事は、日本全国の古民家を活用した取り組みを紹介するサイト、【COMINCA TIMES】の記事を使わせていただいています。
Map
神奈川県鎌倉市材木座3-17-21