日本の侍
いまからおおよそ1000年前に誕生した侍は主に従うことを誓い、争い事が起こると主を守りまた共に戦いました。そして見返りとして俸禄(給料)を得ました。しかし、江戸時代はとても平和な時代だったため、侍たちは戦うことがほとんどなくなり、代わりに城や役所に務めました。

忠臣蔵のあらすじ
忠臣蔵はそんな時代の話です。江戸幕府は和平を守るため城での争い事(刃傷沙汰)を固く禁じていました。しかしながら、赤穂藩の殿様(浅野内匠頭)は江戸城の廊下(殿中)にて、上役であった人物(吉良上野介)を刀で切りつけてしまいます。これは将軍の激しい怒りを買い、殿様はその日の内に切腹を命じられました。従うべき殿様を亡くした47人の赤穂の侍たちは1年9か月をかけて、幕府の役人に気づかれないように上役の吉良を殺す計画を立てます。そうして1701年12月14日に吉良の首を討ちとりました。主君に尽くした侍たちは(この時は浪人)評判になりましたが、罪を問われ殿様と同じように切腹をしました。
いろいろな解釈をされる忠臣蔵
忠臣蔵は江戸時代から人気の舞台演目であり、テレビや映画の映像作品としても100以上残されています。史実に忠実なものからパロディまでその解釈は様々です。討ち入りのあった12月には関連作品が必ずどこかで見受けられます。
「ラスト・ナイツ」はこの忠臣蔵の話にインスピレーションを受け、多国籍のキャストで忠誠心をテーマに魅せる映画作品です。権力に背いた主君を自らの手で殺めた臣下が放蕩を装い復讐の時を待ち、ついには主君の仇を討つというストーリーです。日本人監督とカナダ人脚本家によるこの作品、映像は西欧風の世界観ではありますが、忠臣蔵の要素を随所に見てとれます。
この年末年始にはぜひ「ラスト・ナイツ」や同じくハリウッド映画で日本人キャストによる忠臣蔵関連作品「最後の忠臣蔵」を観ていただきたいと思います。本格的な時代劇を見たい方はこちら もおすすめ。甲冑や日本刀といった日本古来の武具に身をつつんだ侍たちの勇姿をとくとご覧あれ。