海外の旅行者にも大人気の「厳島神社」とは
海外の旅行者から大変人気がある場所のひとつ、広島。そんな広島観光に欠かせないのが、この宮島です。特に海に建つ赤い大鳥居、皆さんもどこかで見たことがあるのではないでしょうか?今回は、この神秘の厳島神社を御紹介しましょう。
厳島神社の建物はそのほとんどが海の上に建っています。特に潮が満ちるとまるで海の上に浮かんでいるかのような、姿を見ることができます。この景色は日本ではもちろん、世界のどこででも見ることはできません。
なぜ厳島神社は海の上に建っているのでしょうか。それは、「宮島(shrine of island)」の名からもわかるように、島全体が信仰の対象となっているためです。宮島にある全てのもの(山と森と海と空)に昔の人達は極楽浄土の情景を思い浮かべました。厳島神社は宮島の自然と一体となるよう、陸地と海の境に建てられたのです。
厳島神社は、釘を一本も使わずに建っています
この赤い社殿は、満潮時には海に浮いたような、本当に美しい姿が見られます。
しかしその反面、海風や台風の影響も受けやすく、実際何度も自然災害の被害を受けてきました。その対策として、社殿にはいくつもの工夫があります。
私が一番驚いたのは、海水の影響を受ける釘のような金属は腐食しやすいため、なんと社殿には金属の釘は一本も使われていないこと。この大きな建物が、一本の釘もなしに建っているなんて信じられません!
また、木は水を含むと膨張してしまうのですが、厳島神社の木材は、膨張してもいいように、床板一枚一枚に少しずつ隙間を開けて作られています。
1000年前の人達が考えたとは思えない工夫です。そんな人間の技術と自然が融合して幻想的な神社を見ることができるのも世界でここだけ。
そんな古代の人の技術の粋を感じながら、赤い社殿から海を眺めると、なんだか感慨深い気持ちになりますよ。
空と海に抱かれる平舞台
厳島神社の中で海の大鳥居に鳴かって突き出した一番広いスペースがこの平舞台です。
この場所に立ってみると、厳島神社は屋根のあるところが多いのがよくわかります。この平舞台から見える風景は厳島神社が背後にそびえる真っ青な弥山(みせん)と瀬戸内海と空に囲まれ、海の中に有ると言われる竜宮城のような社殿の赤と白と山の緑と海と空の青が美しい最高の景色です。
※2015年10月14日までは工事につきこの景色が見られない場合があります。
国内でもここだけ!?海に浮かぶ能舞台
厳島神社の中でも特に私が注目したのは、この満潮時には海に浮いてしまうという能舞台です。この能舞台は今から約400年前に建てられた歴史ある能舞台で重要文化財にも指定されています。実はここ現在でも使われているんです!!拝殿から見た能舞台はまさに海に浮かぶ能舞台を実感できる素晴らしい景色です。
厳島神社をめぐるには、ぜひ時間をたっぷり使ってください。建物の美しさ、荘厳さはもちろん、時間ごとに変わる潮位と建物との調和は、いつまで見ていても飽きることはありませんよ。
Map
広島県廿日市市宮島町1-1