みなさん、こんにちは。
今回ご紹介するのは、COMINCA TIMESで初の「職人さんのご紹介」です!
神戸を拠点に活動されている「淡河かやぶき屋根保存会 くさかんむり」さんです。この団体の代表である相良さんにお会いしてきました。
かやぶき職人”という生き方。
「くさかんむり」を始めた相良さんは、もともと職人になりたかったわけではありません。一時期は都会に憧れてDJをやっていたこともあるそうです(笑)。ある時”自分の食べるものくらい自らの手で”と思い農業へ転向されたのですが、そこで現在の師匠となるかやぶき職人と出会われたそうです。
使われなくなったら全て土に戻る、かやぶき屋根の家。
相良さんが職人になった理由は、自然と共生するように佇むかやぶき屋根の一生が、自らが目指していた生き方と重なったことでした。かやぶき屋根の家は、家主がいなくなると少しずつ朽ちていき小動物などの住処となり、そのまま少しずつその容積を減らして最終的には土に返ります。家として出来上がってから、土地の四季や天気に合わせて強度を高め、住まう人を守り、役目を終えたら静かに土に戻っていく。その一連のサイクルが、相楽さんが求めていた生き方と重なりました。
自然に還るかやぶき屋根。
職人自ら”かやぶき”技術の発信に力を入れる。
相良さんは「今の職人は、かやぶき屋根の魅力のPRも自らしていかなければいけない」とおっしゃっています。日本では、建築基準法の観点から、新しいかやぶき屋根の家は建てることが難しい。活動されている神戸市北区周辺には今でも750軒近くのかやぶき屋根の家がありますが、その数を”増やす”ということはもうできないのです。そのため、現状のかやぶき屋根の家を未来へと繋いでいくために、様々な方法でPRをされています。
海外との技術交流も
かやぶき屋根の建築技術は日本だけのものではく、ヨーロッパでも伝統的に活用されていました。新築での”かや”の使用が難しかったオランダでは約20年前に法改正により新たに使用できるようになり、日本とはまた一味も二味も違うかやぶき屋根の形を楽しむことができます。相良さんそんなかやぶき先進国オランダの現地の職人さんとも技術交流をされたりもしています。
一つ一つ、目の前のかやぶき屋根を修繕していく。
多くの工程を手作業で行うかやぶき屋根の修繕。1軒1軒丁寧に作業することで、少しずつですが、確実に数十年先までかやぶき屋根の家を保存されています。
日本全国にまだまだ残るかやぶき屋根の家。その保存活動の要となる相良さんと「くさかんむり」さんから目が離せませんね。実家のかやぶき屋根を修繕する時、お願いしたいなと思いました。
しかし、最後の写真の背中、格好良すぎますね。。
■淡河かやぶき保存会「くさかんむり」
http://www.kusa-kanmuri.jp/
【writer Takayuki Minakuchi from COMINCA TIMES】
この記事は、日本全国の古民家を活用した取り組みを紹介するサイト、【COMINCA TIMES】の記事を使わせていただいています。
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