全長約26kmの日本最大の砂嘴(さし*)に広がる荒涼の世界
北海道の広大な大地でドライブをしてみたいと思っている方は、いらっしゃいませんか?
北海道の知床半島と根室半島の間に位置する野付半島。海に突き出たかぎ針のような、独特の形をする野付半島には、かつてトドマツ・エゾマツなどの樹種から成る原生林がありました。
しかし、年月とともに半島周辺が地盤沈下し海水に浸食されて立ち枯れの森となり、トドワラやナラワラといった、まるで地の果てのような荒涼な景観が広がっています。
*砂嘴(さし、英: sand spit)とは沿岸流により運ばれた漂砂が静水域で堆積して形成される、嘴 (くちばし) 形の地形のことである。
タンチョウ、オジロワシ、ゴマフアザラシ、野生動物たちがいっぱい
野付半島と野付湾はラムサール条約登録の湿地が広がっています。春から秋には、タンチョウ等の夏鳥たちの繁殖地、冬にはオジロワシ等が訪れるなどの一大バードウォチングスポット。また、周辺海域には、ゴマフアザラシやミンククジラ等も出現し、運が良い人は、シャチやイルカにも出会えるかも・・・!!
White-tailed Eagles
Japanese Cranes
左右を海にしながら一本道を走りぬけ、夕日を眺めに行こう!
半島の先端へと向かう一本道は特におすすめです。左にオホーツク海、右には野付湾と湾に浮かぶナラワラを同時に楽しみながら駆け抜けるドライブは本当に最高!
夕暮れ時の風景には、見たことも無い幻想的な世界に圧倒されます。長い年月を経て自然が創り出した荒涼な世界が広がる一方で、珍しい草花や昆虫、野生動物たちの集まる聖地のような野付半島。しかし、近年は砂の流出が激しく、また気候変動の影響から海面が上昇傾向にあるため、砂州や道路が海水に切断され半島ではなく島になり、半島自体が消失することも心配されているとのことです。
春夏秋冬異なる表情を見せる神秘の地「野付半島」の世界を、是非あなた体感してみてはいかがですか?