子供達への奈良土産。静かなロングセラー『鹿コロコロ』

奈良は食産物では柿の葉寿司や奈良漬けが有名であり、伝統工芸の奈良晒(ならさらし)という高級麻織物や靴下の産地としても知られています。
そんな特産物を差し置いて、小さな子供達へのお土産として静かなロングセラーを誇る奈良土産があります。その奈良土産とは、『鹿コロコロ』です。

2016-12-01   GOODS, 奈良,

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【 目次 】

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奈良の風景に溶け込む鹿たち

奈良を歩いていると、人とすれ違うように、鹿ともすれ違います。横断歩道を渡ろうとしたら、鹿も一緒に渡っていたり…。観光客に鹿が交じって歩いていたり…。
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この鹿たちは、国の天然記念物に指定された野生動物なんです。奈良の道路には鹿飛び出し注意の標識が立っていたりします。昔は、鹿を殺すと死刑になったこともあったほど、大切にされてきました。奈良の鹿は、ただの動物ではなく、春日大社の神様のお使いと信じられ、約1300年にわたりこの奈良の地で人間と共存してきました。
まさに、奈良のマスコット的な存在なのです。

「こんなに間近で野生動物を見ることができます『奈良の鹿』 」

カラフルでカワイイビニール鹿

そんな鹿をモチーフにしたおもちゃが奈良にはあります。鹿コロコロは、人によってはビニール鹿、散歩鹿とも呼ばれている、奈良のお土産屋さんで子供向けに売られているビニール製の鹿のおもちゃです。

おしりの空気入れ
おしりの空気入れ

人形のお尻部分には空気入れがあり、バルーンのようにふくらましてあります。下にコロコロ回る小さな車輪が付いているので、紐で引いて遊ぶことができます。体は水玉模様で、首もとには「奈良」の文字と鈴がついています。

首の鈴
首の鈴

よく見るのは、赤・ピンク・青ですが、他に茶色・黄色・グリーンもあるようです。
この鹿コロコロ、いつ頃からつくり始められたかは、詳しくはわかりませんが、1955年頃には既に東大寺の売店で売られていたので、60年以上もの間、奈良土産として観光客の人たちを迎えてきたことになります。奈良に住む私自身も、何度か海外からの観光客がこのおもちゃを買って、その子供が引いているのを見たことがあります。

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奈良のお土産屋さんの入口には必ずといっていいほど、鹿コロコロが吊り下がっています。
商店街やお土産屋さんの前を歩くと必ず目に入るのが、鹿コロコロなんです。
まるで奈良公園の鹿のように、奈良の風景にはかかせない、愛らしいお土産です。
お店の入口に吊り下げられていることからも、看板商品でありアイキャッチとしての重要な役割を担っているように思われます。
「ただ、鹿が歩いているだけ」の奈良の日常をシンプルに具体化したおもちゃ、鹿コロコロ。
紐で引くと、人と鹿が一緒に歩いている、そんなほっこりする光景が現れる愛らしいおもちゃです。

そんな鹿コロコロは、一つ1000円ほどで買うことが出来ます。奈良といえば鹿。小さな子供さんへの奈良土産にいかがですか?

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kyoami

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Writer/ Translator

民具や生活道具、伝統工芸、日本のアンティーク好き。生活の中で生まれた日本人独自のセンスや技術、その背景にある宗教観や由来をさぐります。