左置きと右置き、位が高いのはどっち?日本の風習『左上位』

日本では、毎日主食として食べられているご飯と、汁物、副菜のお皿には、正しい並べ方があります。基本的に、ご飯は向かって左側、お味噌汁など汁物は右側に置かれます。なぜ、ご飯は左側に置かれ、お味噌汁は右側に置かれるのでしょうか?今回はその謎にせまります!

2016-08-23   CULTURE,

ごはん


【CONTENTS】
ご飯とお味噌汁の位置関係に注目!
日本の食卓の謎!いつからご飯は左に、お味噌汁は右に置かれるようになったの?
左上位と日本のマナー

とんかつ定食

ご飯とお味噌汁の位置関係に注目!

日本の定食屋さんや和食屋さんに行って、ご飯とお味噌汁がセットの献立を見たら、その位置を確認してみてください。たいていの場合、ご飯は左側に、お味噌汁は右側に置かれていると思います。バランスのいい和食の献立といわれる一汁三菜でも、ご飯は左に、お味噌汁は右に置かれます。

食事の際、日本人にご飯とお味噌汁を渡すと、左がご飯、右側がお味噌汁になるように置きます。これが日本人にとって違和感のない器の置き方なんです。
そして、お箸はご飯とお味噌汁の前に、左側が箸先になるように置かれます。

朝日

日本の食卓の謎!いつからご飯は左に、お味噌汁は右に置かれるようになったの?

ご飯が左、汁物が右、という配置は、日本人の食卓において一汁三菜の形が定着した鎌倉時代(1185~1333)より前の時代、平安時代(794~1185)には既に一般的になっていたといわれています。

皆さんの国では、左と右にはどのようなイメージや概念がありますか?

日本には、左上位の思想があります。これは左が上位で右を下位とする、飛鳥時代(592~710)に中国から伝わった考えです。唐の時代(618~907)の中国では、皇帝は不動の北極星を背にして、南に向かって座りました。皇帝から見ると、左側が東となって太陽が昇り、右側が西となって太陽が沈む方角になりました。このことから、太陽の昇る左が沈む右よりも上位とされたのです。

着物と芸者

障子

左上位と日本のマナー

古来より日本人は、お米を命をささえる糧として大切にしてきました。ご飯が左に置かれるのは、左上位の思想がもとにあるという説があります。

この左上位の考えは、日本人の生活の中で他にもみることができます。着物の襟元を見てください。着物は、着衣する人からみて、左襟が右襟の上になり着る作法です。
ただ、着物の襟のことを「右前」と言われることがあります。あれ、左じゃないの?と思われるかもしれませんが、これは着物を着ている人を前にして襟を見た場合の見え方です。
その他にもふすまや障子のはめ方も、ふすまや障子側からみて、左側を前にしてはめます。
日本の習慣の中では、着物の襟も、ご飯と汁物の位置も、左右を逆にすると死者の衣装と、お供えの配膳になってしまうので注意が必要です!

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kyoami

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Writer/ Translator

民具や生活道具、伝統工芸、日本のアンティーク好き。生活の中で生まれた日本人独自のセンスや技術、その背景にある宗教観や由来をさぐります。