東京スカイツリーのふもとで日本の伝統工芸を体験しよう!【墨田区】

東京スカイツリーのふもとには、タワーが完成するずっと昔の江戸時代から続く下町が広がります。この墨田区には日本の伝統工業をみて、さわって、体験できる、趣のあるお店がたくさんあるんですよ。ちょっと足をのばして覗いてみませんか。

2016-06-07   CULTURE, 東京,

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東京スカイツリーのおひざ元、墨田区では今も伝統工芸が受け継がれています。たくさんの工芸を扱う店舗や工房が、特に向島と呼ばれる地域を中心に点在します。家族経営による昔懐かしい雰囲気を備えたお店では、日用品の利便性を追求した品物や芸術の域に達した作品を扱っています。こちらの記事では職人技やその作品を間近に見られるお店をいくつか紹介します。うち、3つのお店では体験コースも用意されていますので、楽しい旅の計画に役立ててくださいね。

【目次】
日本の食卓にはこれがなければ始まらない!①江戸木箸 大黒屋
フルオーダーメイドの足袋②向島 めうがや
運べる壁?アート?③片岡屏風店 (★体験アリ)
ちょうちん(提灯)屋の仕事って? ④アトリエ創藝館 (★体験アリ)
粋な江戸の着物の柄って?⑤江戸小紋 大松染工場 (★体験アリ)

【すみだ伝統工芸MAP】

*番号クリックすると店名と住所がでます。

日本の食卓にはこれがなければ始まらない!
1.江戸木箸 大黒屋

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異なる多角形の手彫りの箸

大黒屋は“江戸木箸”の商号をもつ、その名も江戸の街向島で作られた箸を扱うお店です。上質な木材を使い、手削りで丁寧に作られる大黒屋の箸は、その一本一本が世界に二つとない完全オリジナル品です。店主であり箸の作り手でもあるご主人はよく手になじみ、つかみやすいことを絶対条件として、使い勝手を極めるべく研究を重ねています。

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200本ものお箸が、削り道具をはじめとしたレトロな品々とともに店内に置かれています。国外でも和食は人気ですから、海外へのお土産としてもおすすめですよ。

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【江戸木箸 大黒屋】
Open: 10:00-17:00, 月-土(ただし第2,3土曜日は休業)
TEL: 03-3611-0163
http://www.edokibashi.com/

フルオーダーメイドの足袋
2.向島 めうがや

和装に欠かせない足袋(たび)を専門に扱うのが1867年に創業をした、向島 めうがやです。めうがやさんでは、なんと、個人仕様の足袋を1点1点手作りしています。

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和装をしたことがある方は経験があるかもしれませんが、足袋の多くはキャラコと呼ばれる綿素材でつくられており、足首のところをコハゼでとめます。これが大変窮屈に感じることがあります(私の場合は履き慣れないということも多分にありますが)。

そこで足袋を履く方々、特に日常的・定期的に身に着ける方々にとって、快適な履き心地を提供してきたのが、こちらのめうがやさんなのです。驚くことに、30もの足の特徴をとらえて型取りをしたのち、丸刃の包丁で断裁、90年ほどの歴史のあるミシン等で縫製し、すべて手作業でで仕上げます。まさに職人技です。

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こぢんまりとした風情のある店内に入ると、昔から使われている道具類が置かれています。近年、和装は若い人の間でも人気が出てきています。履物までこだわる美しい和装を目指しませんか?

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【向島 めうがや】
Open: 9.00-18.00, 月-土
TEL: 03-3626-1413
http://www.mukoujima-meugaya.com/content/index.html

運べる壁?アート?
3.片岡屏風店 (★体験アリ)

片岡屏風店は大小さまざまな屏風を取り扱う、屏風の専門店です。

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古くからの調度品である“屏風”は日本人ならだれしもが知るところだと思いますが、ご自宅にある、という方は少ないのではないのでしょうか。女の子のいるご家庭ではお雛様の飾りの一部としてお持ちの方はいるかもしれません。

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奈良時代に中国から伝来した屏風の文化は日本に浸透し、風よけや間仕切りとして重宝されてきました。また、絵画の保存性にも優れていたため、多くの芸術家が屏風の上に名作を残しています。実際に歴史的建造物や博物館などを訪れると屏風を目にすることも多いはずです。

屏風は木枠の上に和紙を貼ってつくられます。そのすごいところは、和紙という強い紙を使用することによって、蝶番を使わずに盤面どうしをつなぎます。

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片岡屏風店では現代に通用する屏風のあり方を模索しており、その良さをより多くの人に知ってもらうために、小さな博物館を併設しています。事前に予約をするとお店のコレクションをみながら屏風に関する説明を受けることができます。

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また、屏風づくりの体験教室もあります。種類によっても異なりますが、1500円~様々な屏風づくりに挑戦できます。人気の“からくり屏風”は開くと4面出てくる不思議な屏風です。紙と板から製作します。1面だけ貼って2面、3面、4面は持ち帰って好きなものを貼ってオリジナル作品が完成となります。

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屏風の仕組みを体験しながら学べて、作品をお土産にできる体験教室はいかがですか。

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【片岡屏風店】
小さな博物館と体験教室(要事前予約)
Open: 10:00-17:00, 月-土
★体験教室
最少参加人数: 10名より
料金: 1500円~/人(体験内容によって異なる)
体験時間: ~1時間
http://www.byoubu.co.jp/

ちょうちん(提灯)屋の仕事って?
4. アトリエ創藝館 (★体験アリ)

アトリエ創藝館はちょうちんに文字を書き入れるのを生業とする書き屋さんです。

東京観光と言ったら、浅草寺雷門の大きな提灯見物は欠かせません。

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この提灯は日本の伝統的な携行式の灯りです。日本の提灯のすごいところは、その大部分が紙でできており、折りたたむことができるんです。提灯の骨に糸をかける技術は航空機にも応用されているのだとか。

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畳まれたちょうちん

その昔、江戸で“ちょうちん屋”といったら、家紋や文字を書き入れる商売を指したそうです。遠方で組み立てられたちょうちん本体にデザインを描きいれることを生業にしたちょうちん屋はのちに看板屋のような職業にも分化したそうです。

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アトリエ創藝館の体験教室では好きな文字や絵柄を描いてオリジナルの提灯を作成することができます。強く勢いのある江戸文字で自分の名前を書き入れてみてはいかがでしょうか?絵の具で色つきの絵柄を入れることもできますよ。

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体験の様子

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【アトリエ創藝館】
Open: 10.00-18.00, 不定休
TEL: 03-3622-2381
★体験教室
料金: 1500-3000円/人
体験時間: 一時間~

粋な江戸の着物の柄って?
5.江戸小紋 大松染工場 (★体験アリ)

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大松染工場は江戸小紋の染技術を今に受け継ぐお店です。

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“小紋”は読んで字のごとく、小さな柄を意味します。1枚の型紙を使って柄を継いでいくことで、生地全体に連続した模様を染め抜きます。このずれを生じることなく柄をつないでいくのが職人技なのです。

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型を継ぐ(練習は体験コースに含まれています)

江戸小紋は衣類の贅沢を禁じられていた侍の裃に用いられた歴史があるため、京友禅(ゆうぜん)などに比べると比較的地味な印象があるかもしれません。下記の江戸小紋三役に代表されるようにあまりにも細かい柄なので、遠目には同じように見えます。しかしながら、わかる人にはわかる、というセンスが江戸の“粋”だったのではないかと思われます。

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江戸小紋三役、微妙に違う模様がわかりますか?左より「鮫(さめ)」「角通し(かくどおし)」「行儀(ぎょうぎ)」

現代では着物は女性が装いの一つとして愉しむ傾向があるため、華やかで現代的な江戸小紋も大松染工場の博物館には展示コーナーでみられます。反物に興味のある方はぜひ訪れてみることをおすすめします。京都の染め物と比べてみるのも楽しいのではないでしょうか。

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染体験教室では職人さんが実際に使っているのと同じ道具を使ってランチョンマットを製作します。あらかじめ用意をされた型の中から好きなものを選んで、金色の糊で柄を載せます。また、前出の型継の練習も職人の技を習う貴重な体験です。

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体験教室(ランチョンマット)

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【大松染工場】
小さな博物館と体験教室
Open: 13.00-17.00, 月-金
★体験教室
要事前予約
最少参加人数: 2名
料金: 5000 円/ 人
体験時間: ~3 時間
http://edokomon-daimatsu.com/

墨田区に根付く伝統工芸のお店を、各々の工芸品の説明を少しだけ加えて紹介をしてまいりました。どのお店も東京スカイツリーから徒歩圏内ですので、スカイツリーを訪れた際にはすみだの街に降り立って、本物の職人技を感じていただきたいと思います。時間があればお店をまわってお散歩をすると、こんなレトロな風景もここそこに見られますよ。

   

そして、墨田区といえば両国国技館があります。お相撲やちゃんこ鍋にも興味があるなという方には両国エリア(相撲/ちゃんこ鍋 )もおすすめします。スカイツリーエリアから徒歩でもアクセスできますが、歩き疲れたら一乗車100円のすみだ周遊バス すみまるくんに乗ってみてくださいね。

Ryogoku Sumo Studiam
両国国技館とスカイツリー

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AUTHOR

Kumo

Writer / Translator

旅がすき、旅人もすき 露天風呂と美味しいお酒、それから楽しい人たちに出会いたい 英語で日本を語るべく精進の日々