日本の庶民の夏の冷菓『かき氷』 あま~いシロップをかけていただきましょう

【 目次 】夏になると日本で見かける氷の漢字一文字の旗。これは何?かき氷はいつから食べられている?夏の氷とお氷様氷の文字が主役!氷旗とかき氷夏になると日本で見かける氷の漢字一文字の旗。これは何? 夏になると、波模様の上に「氷」の文字が旗の真ん中に大きくかかれた旗が風に涼やかにそよぎます。 波間に小さな鳥がとぶ波千鳥の模様は、日本に古くからある伝統文様です。涼感を誘う文様として、浴衣の模様などに用いられてきました。この伝統文様に「氷」の文字が組みあわされたデザインの旗は氷旗といわれ、日本の夏の風物詩にかかせない趣を加えます。 かき氷はいつから食べられている? 氷旗があげられているお店では、かき氷が売られています。かき氷は、砕いた氷にカラフルなシロップをかけた夏の冷菓です。真っ白い氷に色とりどりのシロップがかけられたかき氷は、見た目も涼やかで、どの色のシロップを選ぶかも心おどります。 日本でかき氷は古くから食べられていた記録がありますが、今のようにかき氷が食べられるようになってからまだ130年ほどしかたっていません。氷を保存、製造するのは難しく、氷は長い間、庶民の口にすることのできない、とても貴重なものでした。 夏の氷とお氷様 人工的に氷を製造することができなかった時代、天然の氷を夏まで氷室という小屋、もしくは穴に保管していました。この頃の氷は天皇や権力者への献上品でした。 平安時代(8C〜12C)には、貴族の清少納言が枕草子の中で、金属製の新しいお椀に入れられた黄金色のあまずら(甘味料)をかけたかき氷を、雅やかで上品だと形容しています。 江戸時代(17C〜19C)には、加賀藩(石川県)から江戸幕府(東京都)まで夏の氷が献上品として、運ばれていました。その距離、約480キロ。4人1組の大名飛脚が、徒歩で通常10日かかる道のりを5日で昼夜問わず運ばれました。この『お氷』さまのお通りとその氷からしたたる一滴にあやかろうと、たいへんな騒ぎだったといいます。 氷の文字が主役!氷旗とかき氷 ガリガリガリという音と共に氷が削られ、フワフワの氷にカラフルなシロップをのせてかき氷は出来上がります。氷を砕いてその上にシロップをかけるだけのシンプルなかき氷は、貴重な夏の氷の楽しみのようであり、氷旗の氷の一文字に込められた意味は、氷がごちそうであり特別なものであった時代のなごりのように思えます。

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【 目次 】

夏になると日本で見かける氷の漢字一文字の旗。これは何?

夏になると、波模様の上に「氷」の文字が旗の真ん中に大きくかかれた旗が風に涼やかにそよぎます。
波間に小さな鳥がとぶ波千鳥の模様は、日本に古くからある伝統文様です。涼感を誘う文様として、浴衣の模様などに用いられてきました。この伝統文様に「氷」の文字が組みあわされたデザインの旗は氷旗といわれ、日本の夏の風物詩にかかせない趣を加えます。

氷旗
氷旗

かき氷はいつから食べられている?

氷旗があげられているお店では、かき氷が売られています。かき氷は、砕いた氷にカラフルなシロップをかけた夏の冷菓です。真っ白い氷に色とりどりのシロップがかけられたかき氷は、見た目も涼やかで、どの色のシロップを選ぶかも心おどります。
日本でかき氷は古くから食べられていた記録がありますが、今のようにかき氷が食べられるようになってからまだ130年ほどしかたっていません。氷を保存、製造するのは難しく、氷は長い間、庶民の口にすることのできない、とても貴重なものでした。

かき氷のシロップ

かき氷のシロップ

夏の氷とお氷様

人工的に氷を製造することができなかった時代、天然の氷を夏まで氷室という小屋、もしくは穴に保管していました。この頃の氷は天皇や権力者への献上品でした。
平安時代(8C〜12C)には、貴族の清少納言が枕草子の中で、金属製の新しいお椀に入れられた黄金色のあまずら(甘味料)をかけたかき氷を、雅やかで上品だと形容しています。
江戸時代(17C〜19C)には、加賀藩(石川県)から江戸幕府(東京都)まで夏の氷が献上品として、運ばれていました。その距離、約480キロ。4人1組の大名飛脚が、徒歩で通常10日かかる道のりを5日で昼夜問わず運ばれました。この『お氷』さまのお通りとその氷からしたたる一滴にあやかろうと、たいへんな騒ぎだったといいます。

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氷の文字が主役!氷旗とかき氷

ガリガリガリという音と共に氷が削られ、フワフワの氷にカラフルなシロップをのせてかき氷は出来上がります。氷を砕いてその上にシロップをかけるだけのシンプルなかき氷は、貴重な夏の氷の楽しみのようであり、氷旗の氷の一文字に込められた意味は、氷がごちそうであり特別なものであった時代のなごりのように思えます。

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kyoami

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Writer/ Translator

民具や生活道具、伝統工芸、日本のアンティーク好き。生活の中で生まれた日本人独自のセンスや技術、その背景にある宗教観や由来をさぐります。