神様と人とが交わる神秘的な『能舞台』の魅力

【 目次 】能楽の神秘―今も歴史は紡がれる―神と交わる場 能舞台の構成能舞台の象徴的存在 鏡板能舞台の花 揚幕能楽の神秘―今も歴史は紡がれる― 能楽とは能と狂言の総称です。能の音楽は散楽や声明が融合してできたと言われています。能を大成した室町時代(1336年–1573年)の能役者世阿弥は能の世界観を「幽玄」であるとしました。能楽において「幽玄」とは、優雅で柔和典麗な美しさを指します。これらの音楽は「幽玄」の世界を見る者全てに感じさせます。 能楽とは別に狂言という伝統芸能があります。狂言は能の舞台の演目の間に演じられる、見て楽しい伝統芸能です。これらの能楽を演じるための楽器や装束は300年以上前のものが今も使える状態で伝わっています。 神と交わる場 能舞台の構成 能楽の舞台は、演目を行う「舞台」と長い廊下の「橋掛り」の2つで構成されています。大きさはおよそ、舞台が5.4m四方~6m四方、演者の登場口と舞台を繋ぐ「橋掛り」が長さ13m~14m、幅2.5m前後です。 さらに舞台の中でも、バックコーラスの役割をする「地謡」が座る地謡座、笛や大小の鼓、バチを使って演奏する太鼓で演目の音楽を担当する「囃子方」の座る後座と演者がメインで使う本舞台に分かれています。 本舞台では出演者が様々な役になって、神と観客に見せるための能を舞います。演目によっては、神様や幽霊など、人ではないものが登場し主役となることもあります。演者は人ですが、人ではないものを演じることで、観客を「幽玄」の世界に誘うのです。 能舞台の象徴的存在 鏡板 「能舞台」と聞いて多くの人が最初に思い浮かべるのがこの鏡板の松でしょう。なぜ松が描かれているのでしょうか。 能楽の演目の中でも松が出てくる作品は実に多いのですが、その中で松は神様が宿る木とされているのです。松に向かって演じることはつまり、能を神様に見ていただいている、という意味があるんですね。 能舞台の花 揚幕 能舞台の表舞台と裏舞台を分けるのが揚幕の役割です。 揚幕は、赤・緑・黄・白・黒(紫)の5色で作られることが多く、これは中国の陰陽五行説から由来するものであると言われています。陰陽五行説でこの五色は、この世界にある全てのものを構成する火(赤)・木(緑)・土(黄)・金(白)・水(紫)を表しています。 このように、能楽は日本に古くから残り、日本で大成した伝統文化ですがその影響は中国を主として日本の文化以外からの影響もうけたアジアが誇るべき、舞台芸術です。 【参考情報】 日本の能舞台 国立能楽堂 開館時間:10:00~17:00 入館料:無料※観劇の場合別途チケット料が必要 アクセス:JR中央・総武線千駄ヶ谷駅より徒歩約5分     都営地下鉄大江戸線国立競技場駅A4出口より徒歩約5分     東京メトロ副都心線北参道駅出口1から徒歩約7分 公式webサイト:http://www.ntj.jac.go.jp/nou.html 銕仙会能楽研修所 公演があるときのみ一般解放 アクセス:東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線「表参道」駅下車A4出口より徒歩3分 公式webサイト: http://www.tessen.org/ 宝生能楽堂 公演・関連イベントがあるときのみ一般解放 アクセス:JR総武線水道橋駅東口より徒歩3分     都営三田線水道橋駅A1出口より徒歩1分 公式webサイト: http://www.hosho.or.jp/

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【 目次 】

能楽の神秘―今も歴史は紡がれる―

能楽とは能と狂言の総称です。能の音楽は散楽や声明が融合してできたと言われています。能を大成した室町時代(1336年–1573年)の能役者世阿弥は能の世界観を「幽玄」であるとしました。能楽において「幽玄」とは、優雅で柔和典麗な美しさを指します。これらの音楽は「幽玄」の世界を見る者全てに感じさせます。
能楽とは別に狂言という伝統芸能があります。狂言は能の舞台の演目の間に演じられる、見て楽しい伝統芸能です。これらの能楽を演じるための楽器や装束は300年以上前のものが今も使える状態で伝わっています。

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神と交わる場 能舞台の構成

能楽の舞台は、演目を行う「舞台」と長い廊下の「橋掛り」の2つで構成されています。大きさはおよそ、舞台が5.4m四方~6m四方、演者の登場口と舞台を繋ぐ「橋掛り」が長さ13m~14m、幅2.5m前後です。
さらに舞台の中でも、バックコーラスの役割をする「地謡」が座る地謡座、笛や大小の鼓、バチを使って演奏する太鼓で演目の音楽を担当する「囃子方」の座る後座と演者がメインで使う本舞台に分かれています。
本舞台では出演者が様々な役になって、神と観客に見せるための能を舞います。演目によっては、神様や幽霊など、人ではないものが登場し主役となることもあります。演者は人ですが、人ではないものを演じることで、観客を「幽玄」の世界に誘うのです。

能舞台の象徴的存在 鏡板

「能舞台」と聞いて多くの人が最初に思い浮かべるのがこの鏡板の松でしょう。なぜ松が描かれているのでしょうか。
能楽の演目の中でも松が出てくる作品は実に多いのですが、その中で松は神様が宿る木とされているのです。松に向かって演じることはつまり、能を神様に見ていただいている、という意味があるんですね。

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能舞台の花 揚幕

能舞台の表舞台と裏舞台を分けるのが揚幕の役割です。
揚幕は、赤・緑・黄・白・黒(紫)の5色で作られることが多く、これは中国の陰陽五行説から由来するものであると言われています。陰陽五行説でこの五色は、この世界にある全てのものを構成する火(赤)・木(緑)・土(黄)・金(白)・水(紫)を表しています。
このように、能楽は日本に古くから残り、日本で大成した伝統文化ですがその影響は中国を主として日本の文化以外からの影響もうけたアジアが誇るべき、舞台芸術です。

【参考情報】
日本の能舞台
国立能楽堂 開館時間:10:00~17:00
入館料:無料※観劇の場合別途チケット料が必要
アクセス:JR中央・総武線千駄ヶ谷駅より徒歩約5分
    都営地下鉄大江戸線国立競技場駅A4出口より徒歩約5分
    東京メトロ副都心線北参道駅出口1から徒歩約7分
公式webサイト:http://www.ntj.jac.go.jp/nou.html

銕仙会能楽研修所 公演があるときのみ一般解放
アクセス:東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線「表参道」駅下車A4出口より徒歩3分
公式webサイト: http://www.tessen.org/

宝生能楽堂 公演・関連イベントがあるときのみ一般解放
アクセス:JR総武線水道橋駅東口より徒歩3分
    都営三田線水道橋駅A1出口より徒歩1分
公式webサイト: http://www.hosho.or.jp/

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miki iwai

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日本の文化が大好きで日本各地の温泉や伝統芸能、神社の儀礼祭祀をみるために旅行する傍ら能楽・書道・作歌(和歌を詠む)を嗜んでいます。皆さんに私の文章を通して、日本にしかない素敵な文化をお伝えしていけたら嬉しいです。よろしくお願い致します。