日本人と虫についての考察:カブトムシを集めたり、ホタルをかわいいと思うのは日本人だけ?

【 目次 】虫は、お好きですか?日本ではセミやカブトムシ、クワガタムシはペット!デパートやオークションでも高値で取引! 虫は、お好きですか? 寒さの厳しい冬を超え、あたたかい春が近づいてきていますね。あたたかい日中は公園でランチをしている人も見かけるようになりましたが、同時に虫たちもちらほらと姿を現しています。もちろん国を問わず虫が嫌いな人は山ほどいますが、日本にはどうやら「虫をかわいがる」という文化も存在するようです。どういうことなのでしょうか? 日本ではセミやカブトムシ、クワガタムシはペット!デパートやオークションでも高値で取引! 夏になるともっと多くの虫が現れます。代表的なのはセミ、カブトムシ、クワガタムシです。日本の少年は夏休みにあみと虫かごを持って茂みに入り、セミやカブトムシを捕まえては家に持ち帰りペットにします。オークションでは希少価値の高いカブトムシやクワガタムシが10万円から、時には300万円の高値がつくこともあるそうです。こうした虫を買うのはもちろん子供ではなく、大人のコレクターたち。でも、子供も大人もカブトムシやクワガタムシに魅せられているのです。(家にいるお母さんは早くカブトムシがいなくなることを願うばかりですが・・・)  そして夏の虫といえばホタルも大人気です。きれいな光を発するホタルは欧米などでも愛されていますが、日本では「蛍の光」やジブリの「蛍の墓」など歌や映画の題材にされるだけでなく、ホタルの光を見るホタル祭りが行われるほど存在感のある虫です。日本の有名な詩人、小林一茶、松尾芭蕉、与謝蕪村の俳句の中でも虫が季語としてよく使われており、彼らが使った虫の季語の中でも蛍は使用された回数が2番目に多く、昔から日本人にとってホタルははかなく、美しいと感じる特別な存在であるといえるでしょう。 (Ref:http://www.slis.tsukuba.ac.jp/grad/assets/files/kenkyukiyou/10-2.2.pdf) 諸外国と日本では「自然」のとらえ方が違う? TadaimaJapanの過去 記事でも取り上げましたが、日本では虫の音を「涼しげ」だとか「心地よい」として楽しむ文化があります。東京医科歯科大学の医学博士、角田忠信教授によると、欧米人は虫の音を雑音や音楽として認識する右脳でとらえるのに対して、日本人は言語を認識する左脳で受け取り「声」として聞いているそうです。 (Ref:http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h14/jog240.html)  こうした違いが生まれるのは人種ではなく言語の違いによるところが大きいそうです。また、日本の四季が小さなものを憐み、移りゆく刹那を感じさせる環境であるのに対し、たとえばアメリカでは日本より大きな土地とその自然の中に人間が小さく佇んでいるような感覚にさせられる環境があるため、小さい生命に視点を置く日本的感覚と大きな自然に視点を置く欧米的感覚とで、自然に対する概念が違う点も挙げられます。 *Bonsai is part of Japanese culture that captures nature on a micro scale. こうして考えてみると国によってもののとらえ方が違うことが分かっておもしろいですね。 こういう背景があって、日本では虫を愛おしく思ったり、一つの命として尊敬するようです。 かくいう私は虫が本当に苦手です。いつか虫を愛せる日が来るのでしょうか。

  CULTURE,

titleoriginal


【 目次 】

insects._01

虫は、お好きですか?

寒さの厳しい冬を超え、あたたかい春が近づいてきていますね。あたたかい日中は公園でランチをしている人も見かけるようになりましたが、同時に虫たちもちらほらと姿を現しています。もちろん国を問わず虫が嫌いな人は山ほどいますが、日本にはどうやら「虫をかわいがる」という文化も存在するようです。どういうことなのでしょうか?

insects._02

insects._03

日本ではセミやカブトムシ、クワガタムシはペット!デパートやオークションでも高値で取引!

夏になるともっと多くの虫が現れます。代表的なのはセミ、カブトムシ、クワガタムシです。日本の少年は夏休みにあみと虫かごを持って茂みに入り、セミやカブトムシを捕まえては家に持ち帰りペットにします。オークションでは希少価値の高いカブトムシやクワガタムシが10万円から、時には300万円の高値がつくこともあるそうです。こうした虫を買うのはもちろん子供ではなく、大人のコレクターたち。でも、子供も大人もカブトムシやクワガタムシに魅せられているのです。(家にいるお母さんは早くカブトムシがいなくなることを願うばかりですが・・・) 

insects._04

そして夏の虫といえばホタルも大人気です。きれいな光を発するホタルは欧米などでも愛されていますが、日本では「蛍の光」やジブリの「蛍の墓」など歌や映画の題材にされるだけでなく、ホタルの光を見るホタル祭りが行われるほど存在感のある虫です。日本の有名な詩人、小林一茶、松尾芭蕉、与謝蕪村の俳句の中でも虫が季語としてよく使われており、彼らが使った虫の季語の中でも蛍は使用された回数が2番目に多く、昔から日本人にとってホタルははかなく、美しいと感じる特別な存在であるといえるでしょう。
(Ref:http://www.slis.tsukuba.ac.jp/grad/assets/files/kenkyukiyou/10-2.2.pdf

insects._05

諸外国と日本では「自然」のとらえ方が違う?

TadaimaJapanの過去 記事でも取り上げましたが、日本では虫の音を「涼しげ」だとか「心地よい」として楽しむ文化があります。東京医科歯科大学の医学博士、角田忠信教授によると、欧米人は虫の音を雑音や音楽として認識する右脳でとらえるのに対して、日本人は言語を認識する左脳で受け取り「声」として聞いているそうです。
(Ref:http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h14/jog240.html) 
こうした違いが生まれるのは人種ではなく言語の違いによるところが大きいそうです。また、日本の四季が小さなものを憐み、移りゆく刹那を感じさせる環境であるのに対し、たとえばアメリカでは日本より大きな土地とその自然の中に人間が小さく佇んでいるような感覚にさせられる環境があるため、小さい生命に視点を置く日本的感覚と大きな自然に視点を置く欧米的感覚とで、自然に対する概念が違う点も挙げられます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
*Bonsai is part of Japanese culture that captures nature on a micro scale.

こうして考えてみると国によってもののとらえ方が違うことが分かっておもしろいですね。
こういう背景があって、日本では虫を愛おしく思ったり、一つの命として尊敬するようです。
かくいう私は虫が本当に苦手です。いつか虫を愛せる日が来るのでしょうか。

関連記事

AUTHOR

Wasabi

Wasabi

Writer / Translator

東京出身、旅とカオスを愛するフリーランス翻訳家。記事翻訳を通して日々日本と世界の接触点を探っています。ライターとしても、ガイドブックに載っていないわさび視点の情報をお届け!

Website